小林やすおの一般質問:区主催行事のデポジット制導入について

江戸開府四百年を迎えた千代田区ですが、今年度は開府四百年事業を始め地域活性化事業など多くのイベントが各地域で予定されています。
幾つかのイベントでは飲食を提供する会場もあるのではないでしょうか。
一昨年ドイツ・オランダへ国外行政視察団の一員として行った時の事です。私達は14年8月25日夕方、成田から12時間フランクフルトに着きました。ホテル に到着するとその脇にはライン川の支流でマイン川という名の川があり、その両岸ではミュージアム祭りが行なわれ沢山の人でにぎわっていました。
午後8時を過ぎても空は明るく、 私達はフライトの疲れも忘れ早速の調査を兼ね参加することと致しました。ゴミは臨時の会場のせいか分別はされていませんでした。

左:会場のゴミ 右:分別されていないゴミの様子

私達は飲み物と軽食を買い求め、先程のゴミについて「ドイツといえども、完璧ではない」など感想話や雑談後、団員の一人が飲み物のビンとコップを店に返し帰ろうとした時、女性店員が大きな声で呼びとめる声がしドイツ語のあまり解らない団員が恐る恐る振り返ると、カウンターに2マルク置いてくれまし た。

一瞬、訳もわからずに受け取りましたが、つぎの瞬間これがデポジットだと私達は気がつきました。

左:瓶をカウンターに返却する青年 右:祭でにぎわう船上

到着後2時間で調査目的の一つに遭遇しその後の視察・調査にはずみがつきました。

翌日、列車で次の視察先に向かうため駅に行くとそこには4種類の分別できるゴミ箱があり、列車の中にも駅の物以上に細分化され収納壁になったごみ箱(左)があり、人々はキチンと守って捨てていました。

左;駅のホームにある分別用のゴミ箱 右:電車内のボトルを返却するロッカー

回収システムがあればキチンと守るドイツごみ事情を到着2日で見てしまった、というところでしょうか。

さて、千代田区ですが千代田フェスなどでのゴミ分別については、キチンと分別されているようです。
しかし、そのゴミの中に紙コップや使い捨て容器が有るのではないでしょうか。
サッ カーJリーグの公式戦で大分市内の競技場「ビッグアイ」では3月からビールや清涼飲料の容器を再使用可能なベルギー製のリユースカップに替え、預かり金 100円分を代金に上乗せして販売、カップ回収所で返金するデポジット制を導入、同じカップで2杯目を注文すれば50円引きになります。そして、使用するカップの素材は人体にも安全なものであるとのことです。

高額なリユースカップでなくとも、プラスティクのコップでも1回で捨てるのではなく2度、3度と使い回すことを啓発することも必要かと考えます。

デポジットを区全域を対象にシステムとして導入することは難しい課題があると考えます。

しかし、時と場所を限定すれば実現可能ではないでしょうか。環境問題に対する区民、事業者の意識を啓蒙する意味からも開府四百年事業や地域活性化事業などのイベントで、デポジットを取り入れたらいかがでしょうか。

環境ISO14001認証取得をめざす自冶体として、環境配慮活動を推進し、より良い環境を創出し、次世代に残していくためのシステムづくりに取り組むべきと考えます。

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